些細なことが
『ラプラスの魔女』(東野圭吾)を読み始めてすぐ些細なことが気になって、読むのを中断している。
些細なこととは、文中のある表現だ。
「……今の季節、このあたりは大気が不安定になることが多いのよ」美奈は文科系の出身だが、自然科学の言葉をさらりと口にする。たぶん夫の影響だろう。円華の父は医者だ。
この箇所の「自然科学の言葉」とはどの言葉のことを言っているのか。大気が不安定ということか。大気が不安定なんて自然科学でも何でもなく、いや確かに自然科学の言葉であることには違いがないのだろうけれども、日常的に当たり前のように使われているのではないか。それとも書かれてはいないところで、自然科学の専門用語での会話が行われたのか。
この作品は2015年に単行本が刊行されたとのことで、それほど昔ではない。
また読みたくなったら、開いてみます。今は、いいか。