歯医者さんの診察室にて
あれは専門用語で何というのだろうか。診察室でこちらですと案内されて、前掛けを掛けられて、寝かせられるあのベッドというか台。
何十年も経験しているのに、未だに緊張してしまう情けない自分。
そんなわけで、あの「台」の上で私は色々今までの人生を振り返っていたのだった。
結論は出なかった。そこから何か、今日すぐにでも実行できそうなことを導き出すべきだったのかもしれなかったが。一分でも一秒でも速く治療が終わって欲しい、終わらせてくれと念ずる心の方が、勝っていたのだった。
折角の機会がもったいなかった。来週また、あの台に横たわって、「夢応の鯉魚」状態で、自分は何を思うのだろう。
『ラプラスの魔女』まだ読んでいない。